97年岡田ジャパン
岡田ジャパンの布陣1
1997年10月11日〜
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W杯フランス大会
アジア地区最終予選
vs.ウズベキスタン(10月)
vs.UAE(10月)
vs.韓国(11月)
vs.カザフスタン(11月)
W杯フランス大会
アジア地区第3代表決定戦(11月)
vs.ウズベキスタン(10月)
日本 1―1 ウズベキスタン
(呂比須)
この時期の出場選手の平均年齢25.61歳

左の布陣が、10月の再起をかけてのぞんだ岡田ジャパン初陣の布陣です。
●岡田監督は、カザフスタン戦から呂比須と中田を外して、城と森島、出場停止の小村に代えて斉藤を先発起用し、名波と山口のダブルボランチの3―5―2の布陣を敷きました。
●日本は序盤から、積極的に前線からプレスをかけ、森島も左右に動き回り攻守にいいところを見せていました。
●中盤に比較的スペースがあったので、序盤は日本もウズベキスタンもロングボールを多用した攻撃が見られました。
●しかし、日本は何度も決定的なチャンスを迎えるのに、得点できず、城も2回ネットを揺らしますが、審判の不可解な判定もありノーゴールにされてしまいました。
●日本は、31分にコーナーキックのこぼれ球を、ウズベクに拾われ、ロングシュートを決められ先制点を許してしまいます。
●日本は、中盤で相手選手をフリーにする場面が何度か見られましたが、なんとかその1失点に食い止めましたが、前半は結局得点を奪えませんでした。
●日本は、後半早々に、森島と斉藤に代えて呂比須と中田を投入、4バック、3トップの布陣を取り攻撃的な布陣を取りますが、前線での選手の動きが噛み合わず、なかなか得点チャンスを迎えられません。
●岡田監督は、更に、名波に代えて中西を入れセンターバックに回し、秋田を前線に上げて、ヘディングを狙わせるという4トップとも呼べる、スクランブル体制の布陣を取ります。
●ロングボールを放り込む単調な攻撃ながら、日本は攻めに攻め、89分、井原のロングボールを、呂比須が頭で流し、それが結果的にGKのミスを誘いそのままゴールへ。日本、土壇場でなんとか同点に追い付きます。
●日本はその後、勢い付いて最後の猛攻を見せますが、時すでに遅しといった感は否めず、結局そのまま試合終了。日本は、またしても引き分けてしまいました。
●アウェイのゲームで先制された事により、苦しい試合をなんとか引き分けに持ち込んだ事に対しては評価できますが、日本はかなり厳しい状況に追い込まれてしまいました。
●日本は、次の試合でグループ2位のUAEを降す事が、W杯へ行くためにとても重要になってきました。しかし、まだまだ望みは残されています。
vs.UAE(10月)
日本 1―1 UAE
(呂比須)
この時期の出場選手の平均年齢25.61歳
左の布陣が、岡田ジャパン国内初お目見えとなった、国立でのUAE戦の布陣です。
●岡田監督は、警告累積で出場停止の井原の変りに斉藤を秋田とセンターバックで組ませて、4バックに、中盤はボランチは本田1人で代表復帰の北沢ら3人を攻撃的な位置に置き、カズと呂比須の2トップという、4―4―2の布陣を敷きました。
●日本は序盤から、積極的にプレスをかけてボールを奪い、前に出る積極的な姿勢を見せます。
●中盤で久々に復帰した北沢は、持ち前の運動量で積極的に働いていましたが、期待された前への飛び込みはなく、連携の面で少し回りと噛み合っていない印象はありました。また、ボランチの本田も守備面では安定していたものの、この試合に限ってはパスミスが目立ちました。
●日本は、前半5分ロングパスに反応して飛び出した呂比須が、DFを1人かわして絶妙な位置にミドルシュートを放ちそれが見事に決まり、日本は幸先のいいスタートを切ります。
●UAEは、日本の果敢な攻めの前にパスミスが目立ち、日本は中盤を支配し試合の主導権を握りますが、追加点は決められませんでした。
●その後も日本は、ミスは多少あったものの、失敗を恐れない思い切りのいいプレーを選手個々が見せ、チーム全体の雰囲気を作ってていました。
●しかし、日本は再三のチャンスも得点に結び付かず、その後、UAEにゴール前のFKからヘディングシュートを合わせられ、日本は同点に追い付かれてしまいます。ゴール前に飛び込んでくるロングボールに対しての守備はしっかりと出来ていただけに、一番気を付けなければいけないセットプレーからの失点でした。
●その後も、全体的なペースは日本が掴むものの点が入らず前半は1―1で折り返します。
●後半も、日本は最初は前半の時と同じメンバーでスタートします。
●しかし、引き分けでもよしとするUAEはゴール前を固め、守備的な形を取ってきました。
●岡田監督は、そこで、まず本田に代えて山口を投入します。その結果、山口の前に向かう姿勢が選手達に伝わり、再び日本はチャンスを迎えるようになりますが、点が入りません。
●日本は、中盤でボールは奪えるものの、パスが流れたり、センタリングが逆サイドに流れるても誰もフォローしていないなど、ミスが見られました。
●岡田監督は、更に、相馬に代えて城を投入し名波を左ウイングバックに、山口をスイーパーに下げるという、3―4―3という布陣を敷きます。
●しかし、前線に人数はいるものの攻撃がやや、単調になってしまい、名波が慣れないウイングバックをやらされた為に、動きが悪くなってしまいました。中盤にポッカリとスペースが空いてしまい、UAEのカウンターをくらいかける場面もありました。
●日本は再三攻めるも、UAEの固い守りを崩せず、結局そのまま試合終了。日本、本当に痛い引き分けを喫してしまいました。
●2位の座をかけた直接対決で、引き分けてしまった事により日本の自力での2位はなくなってしまいました。
●しかし、まだ可能性は残されています。
vs.韓国(11月)
2―0 韓国
(名波、呂比須)
この時期の出場選手の平均年齢26.00歳
●左の布陣が的地ソウルで行われた、韓国との試合の布陣です。
●岡田監督は、UAE戦とはボランチの本田を山口に代えた以外は、同じ先発メンバーでのぞみました。
●韓国は、前の試合で日本がUAEと引き分けた事により、すでにBグループの1位突破が決まっていましたが、この日本戦には出場停止の洪明甫以外はベストメンバーでのぞんで来ました。
●日本はキックオフ直後の序盤から、積極的に前に出る姿勢を見せます。そして前半わずか2分、左サイドを突破した相馬のセンタリングを呂比須が流して、最後、詰めていた名波がゴールに蹴り込み先制。日本はいきなりのリードを奪います。
●この試合では、両サイドとも積極的な上がりが見えましたが、特に名波と相馬の左サイドの調子が良く、タイミングのいい攻め上がりや積極的な守備を見せ、この試合のキーマンになっていました。
●DF陣では、出場停止開けの井原を中心に安定した守備を見せ、秋田もヘディングではほとんど競り勝ち高さに強い所を見せれば、GKの川口も積極的に前に出る姿勢を見せるなど気持ちが乗っており、安定した守備を見せていました。
●中盤の北沢も、前回以上に前に出る姿勢が見え、再三、チャンスに絡む場面が多く見られました。また、ボランチの山口も安定した守備と、素早い適確なパスが冴え中盤をコントロールしていました。
●FWのカズは、中盤まで下がって積極的に守備をする場面が多く見られ、またその事により、韓国DFがつられて中盤に上がってしまうなど、マークが混乱していました。
●呂比須も、時には攻撃のくさびのポストプレーとして、時にはゴール前で決定的なシーンに絡むなど、持ち前の高い技術を見せていました。
●試合は、全体的に日本のペースで進みました。この試合では、日本は中盤を完全に支配しており、サイド攻撃で再三のチャンスを作っていました。
●そろそろ追加点が欲しいと思った、前半37分、それまでも再三いい突破を見せていた、相馬が左サイドからペナルティエリア深くに攻め込み、マイナスのセンタリング、それを詰めていた呂比須が押し込み2点目、日本は前半を2―0でリードして折り返します。
●後半も岡田監督は、追加点を取る事を指示し、メンバーを代えずに後半をスタートさせます。
●日本は、後半も前半同様に試合のペースを握ります。韓国は、怪我人が続出するなどで、修正が全く効かず日本に試合の主導権を握られたままで、時折見せるロングボールやサイド攻撃も、やや単調で、日本の安定した4バックを中心にした守備陣を前に、点を取るまでには至りませんでした。
●後半、岡田監督は北沢に代えて平野投入します。平野は、持ち前の突破力やシュート力を披露する場面が何度かありましたが、少しプレーをするには短い時間でした。
●日本は、この試合では最後まで集中が途切れず、最後まで積極的なプレーを見せ、遂に試合終了。日本は、敵地ソウルで韓国を破ります。
●すでにW杯出場が決まっている為か、韓国の動きは決して十分なものではないという印象でしたが、日本にとってはここに来てベストパフォーマンスを発揮できたと言っていいゲームでした。
●しかし、この試合でカズと呂比須の2人が通算2枚目の警告を受けてしまい、次の最終戦に出られなくなってしまい、次の試合、誰を起用するかが課題になってきました。
●また、この試合の翌日に行われたUAE対ウズベキスタンの試合で、UAEが0―0で引き分けた為、日本は再び、自力2位の可能性が復活しました。
●日本はW杯出場に向けて、再び明るい光りが見えてきました。
vs.カザフスタン(11月)
5―1 カザフスタン
(井原、秋田、中田、中山、高木)
この時期の出場選手の平均年齢25.78歳
右の布陣が、日本の予選Bグループ最後の試合、国立のカザフ戦の布陣です。
●岡田監督は、出場停止のカズと呂比須に代わるFWとして、高木と中山を代表に召集しました。
●岡田監督は、FWのスタメンには城と中山を起用、あとは前の韓国戦と同じメンバーでのぞみました。
●日本は序盤から、ラインをコンパクトに保ち完全に中盤を支配、左サイドの相馬も相手のマークが甘かった為に再三オーバーラップを見せ、日本は何度もチャンスを迎えます。
●DF陣では、秋田が190センチのカザフのFWズバレフにマンマークで付き、ヘディングなどでも完全に競り勝ち、ズバレフをシャットアウトします。
●前半の最初の頃は、日本のFW陣には若干、動きに固さが見られ決定的なチャンスを外してしまいます。
●しかし、前半12分FKから秋田が得意のヘディングでゴールネットを揺らし日本が先制します。
●その4分後には、左サイドを深く攻め込んだ相馬のマイナスのセンタリングを、攻め込んだ中田が思いきりのよいシュートを放ち、相手GKの手をも弾きとばしゴール。日本、追加点を決めます。
●更に、もう1点追加できたらと思った後半44分、中山が名波のFKから、体を投げうったヘディングシュートを決め見事に結果を出し、日本は3点リードで前半を終えます。
●後半も日本は、前半同様にラインをコンパクトに保て、サイド攻撃も有効に生き、試合の主導権を握ります。
●後半、岡田監督は次にむけてのテストの意味もあってか、名良橋に代えて中西を、同時に中山に代えて高木を投入します。
●後半21分、右CKを井原ダイレクトでグラウンダーのボレーシュートを放ちゴール。日本は4点差に突き放しますが、その6分後、日本はゴール前のFKをカザフスタンの選手に直接決められてしまいます。
●1点返されて、少しだけ嫌なムードになっていた後半34分、相馬のグラウンダーのセンタリングを受けた高木が、相手DFと競り合いながらも右のアウトサイドでゴールを決め5点目。日本、勝利を決定的なものにします。
●その後、日本は運動力が落ちた北沢に代えて森島を投入します。森島は、得意の縦への突破力を何回か見せていましたが、ゴールは奪えませんでした。
●結局、このまま試合終了。日本はこれで勝ち点13となり、2位を争っていたUAEを突き放し、アジア最終予選Bグループを2位突破が決定しました。
●この試合では、カズ、呂比須に代わって呼ばれた中山、高木が共に点を取って結果を出し、更にセットプレーからも点が取れるなど収穫も多く、ラインもコンパクトに保てDFも安定し、何より韓国戦の勝利の勢いがそのまま現われた試合でした。強いて言えば、後半、少し中盤からのパスミスが多いのが気にかかりました。
●日本は一時期の低迷を脱し、勢いに乗ったいい感じでマレーシアで行われる3位決定戦へとむかう事になりました。
vs.イラン(11月)
3―2 イラン
(中山、城、岡野)
この時期の出場選手の平均年齢26.14歳
これが、W杯アジア第3代表をかけてマレーシアで行われた、3位決定戦の対イラン戦の前半の布陣です。
●日本は、2トップにカズと中山、中盤は名波がやや引き気味のポジションに入る形の、4―4―2の布陣でした。
●日本は、前半から中盤からのチェックが昨日し、いい攻めを見せます。
●組織では日本の方が勝っており、日本は何度かゴールチャンスに絡みます。しかしイランも、中盤でゲームメークをしていたバゲリが出られず、また、コンディション的には決して十分とはいえなかったものの、選手個々の能力がとても高く、日本のDF陣を振り切って何度か日本にとって危ない場面もありました。
●DFでは、井原、秋田がイラン2トップをよくケアしており、時々危ない場面はありましたが、前半はなんとか0点の抑えます。
●両サイドバックの相馬と名良橋も、機を見ては積極的な攻めあがりを見せいい、チャンスに絡んでいました。
●中盤では、北沢がよく動き回り攻守に活躍。中田も比較的、イランDFのチェックが甘かった為、好パスを何本も出していました。ボランチの名波と山口も守備をよくし、特に名波は左右にいいボールを展開していました。
●そして前半の39分、中田のスルーパスを受けた中山が、GKと1対1となり強烈なシュートを放ち先制。日本は1点リードして前半を折り返します。
●後半開始直後は、日本は前半と同じメンバーでのぞみます。
●しかし、イランは後半早々、日本のDFのクリアミスを拾い猛攻、最後はアジジにゴールを決められ同点に追い付かれてしまいました
●更にその後、イランのアリ・ダエイが高い打点のヘディングシュートを決められてしまい、逆転されてしまいます。
●そこで、岡田監督は後半15分、カズ・中山の2トップに代えて、城・呂比須の2人を入れ替えるという、思いきった選手交代をします。
●これが、思いの他に効を奏しました。呂比須は、DF陣を引き付けてスペースを作ったり、前線でボールキープをしながら再三チャンスに絡み、城も持ち前の運動力とヘディングで惜しい場面を作るなど、日本は徐々にペースを取り戻します。
●そして、後半の30分、中田のセンタリングを城がヘディングで見事に合わせ同点ゴール。日本、勝負を振り出しに戻します。
●その後も、試合は日本ペースで進みます。日本選手は運動力が落ちずに、組織的な守備が機能しますがイランの選手の方は、疲労が見え、カウンター一辺倒の攻めになります。
●しかし、日本も再三のシュートチャンスもイランのGKの好守などもあって、得点できずに後半が終了。勝負を決めなければいけないという事で、日本で言う延長Vゴール方式に入ります。
●岡田監督は、ここで運動力が落ちた北沢に代えて、この最終予選初出場の岡野を投入します。
●岡野は持ち前の快速を活かし、疲れているイランDF陣を相手に再三チャンスに絡む活躍を見せますが、日本は肝心な所でシュートミスを犯してしまうなどで得点できずに、延長前半を終えます。
●そして延長後半、日本は落ち着いて中盤から繋ぐサッカーを見せます。途中イランのカウンター攻撃をくらい危ない場面もありましたが、シュートミスに救われました。
●そして、延長後半も残り少なくなった延長後半14分、中田が中盤から切れ込んでシュート!それを、詰めていた岡野が走り込みゴール!!日本は、遂に悲願だった して、 を決めました!!!
●今まで、ずっと出番のなかった岡野が、何本も決定的なチャンスは外していましたが、ここに来て最後の最後に決めてくれました。
●更には、FWの動きが落ちたと見るや、すぐさまカズといえども容赦なく外し、その代わりに投入した選手が点を取る活躍を見せてくれたなど、岡田監督の思いきった采配が、ものの見事に決まりました。加茂監督が基礎を築いた今の日本代表のサッカーに、岡田監督自自身の色を出していった結果です。自分の考えるサッカーは間違っていないという気持ちが伝わってくる、実に自信に満ちた采配でした。
●日本は遂に、世界のスタートラインに立つ事ができました。4年前のドーハでの出来事は、ようやく過去のものになりました。何回も「崖っぷち」と言われながらも、決してあきらめずに戦った、日本代表のプレーヤー。そして、そのプレーヤーに勇気を与え続けた12番目の選手達であるサポーター、その全員でつかみ取った勝利といえます。
●日本!本当におめでとう!!!
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