トルシエジャパンの布陣1
1998年
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親善試合(エジプト戦)(10月)
親善試合
(エジプト戦)(10月)
1―0 エジプト
(中山)
この時の出場選手の平均年齢25.50歳
左の布陣が、W杯フランス大会後初めての試合となった、トルシエ監督初陣の長居でのエジプト代表との試合の布陣です。
●GKには川口、DFは井原、斉藤、秋田と今までとほぼ同じ3バック。左のウイングには相馬、右には当初、伊東が入る予定でしたが伊東は家族の不幸の為に急遽帰国、代わって望月が初めてこのポジションに入りました。
●ボランチには、名波と国際Aマッチデビューの奥、高めの位置にはイタリアかた一時的に帰国した中田、FWは中山と呂比須の2トップ、W杯フランス大会と同じ3-5-2の形を取りました。
●GK川口は、従来通り、安定感のあるプレーを披露。時折見せる飛びだしにも大きな問題はほとんどなく、正確なパントキックも健在でした。
●この日の3バックは、やや高めにラインを保ちましたが、決定的に崩されるシーンもほとんどなく終始安定していました。中でもスイーパーだった井原は、的確なカバーリングでエジプト攻撃陣の目を摘み、この試合のMVPにも選ばれました。
●左サイドの相馬は、従来通り名波とのコンビで時折、積極的な攻め上がりシュートを狙うなどの場面もありましたが、この日はやや攻撃に重点がいっていたのか裏を突かれる場面もありました。右サイドの望月は、不慣れなポジションだった事もあり、どうしても中にポジショニングを取ってしまい、その分、斉藤が外に張り出して後をケアーする場面も多く見られました。攻守にも決して十分な出来ではありませんでした。
●ボランチの名波と奥は、ジュビロでもやっている事からそれほどコンビに問題はなく、名波は左サイドを中心としたパスワークが光りました。奥は、この日は持ち前のドリブル突破などの場面はあまり見られませんでしたが、豊富な運動量で相手の攻撃を封じ、守備面では大きな貢献をしていました。
●イタリアから凱旋帰国の中田は、ハードなスケジュールの中での帰国だったにも関わらず、随所に光るプレーを見せました。ぶつかられても倒れない強いボディコンタクト、ポジショニングでも2トップの後で巧みな動きを見せ、最終的に得点機には関わりませんでしたが、何度かチャンスを作りスタジアム全体を沸かせていました。ぶっつけ本番の状態だった為、周囲とのコンビはまだまだでしたが、技術面やフィジカルでも、確実にレベルアップしている事を示していました。
●2トップの中山、呂比須も前線から積極的にプレスをかけて行き、攻撃の時には積極的に前に出る動きを見せます。特に呂比須の安定したレベルの高い技術から来る、的確なポストプレーとパス出しはトルシエ監督の信頼を多いに得た様でした。
●試合の方は、開始早々から日本はラインを上げ、積極的に動き回り前に出るプレーを見せます。2トップの中山、呂比須も積極的に前線からチェックを行なっていました。
●中盤でも、細かいパス回しを心がけ様としましたが、この辺りは練習期間が短かった事もあり、組織的でプレスの早いエジプトのDFの前に繋がりが悪く、連携不足な感は否めませんでした。
●右サイドの望月が不慣れなポジションでのプレーだった為、攻撃はやはり名波・相馬の左サイドからの攻撃が片寄りがちでした。また、呂比須が前線で攻めの起点となり中山や2列目から選手が攻め込むという展開も目立ちました。
●前半の25分、その呂比須のスルーパスを受けた中山がペナルティエリア内に切れ込んで、ファウルを受けこれがPKの判定。このPKを中山はしっかりと決め、日本が先制。その後も、エジプトの素早いチェックの前に、てこずりはしましたが全体的なペースは日本のペースで前半を折り返します。
●後半、エジプトも両サイドの裏を突き攻勢をしかけてきますが、井原を中心としたDF陣が踏ん張りゴールを許しません。
●トルシエ監督は、後半60分頃から徐々に選手を交代させて行きます。まず、中山に代えて初代表の久保を投入、次いで呂比須に代えて城、中田に代えて森島を投入します。
●途中、森島が負傷退場というアクシデントがあった為、望月をボランチに入れ、右サイドに中西を、そして守備固めの意味もあってか望月に代えて服部を投入し、ボランチとしてプレーさせました。それに伴い、奥は上がり目の位置でプレーしました。
●初代表の久保は、やはり大観衆の中での緊張もあったのか動きに固さが見られ、プレーにも本来の持ち味は出せませんでした。森島は負傷退場、城、服部、中西はプレーの時間が短かったので、可もなく不可もなくといったところでした。
●結局、試合はこのまま1―0で終了。日本は実に8ヵ月ぶりに国際Aマッチで勝利を収めました。
●この試合、得点を決めたのが中山でMVPが井原と、ベテラン勢が結果を出しました。新しく入った奥は、守備面で良く頑張っていましたが、久保はやや精彩を欠きました。
●トルシエ監督の初陣は取り敢えず、準備期間の少ない中で勝利という結果を出しました。しかし、まだまだW杯フランス大会のメンバーが中心で、トルシエ監督の戦術の色が十分に出せた訳ではありません。この試合だけでは、まだまだ評価出来る事は少ないと思います。
●この先のトルシエジャパンの試合に注目されます。
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